信楽を舞台にした映画「火火」で、葬儀屋役のエキストラで出演
した寺の息子のハセガワ君を、まだ画面で確認しないうちに、再び
信楽で映画作りがはじまっているという。
今度は、薪での窯焚きを撮るカナダとの合作映画だそうだ。
「フルイ役者が、平和堂で買い物してた」とハセガワ君は言う。
そんな形容詞を使われているのは、藤竜也と吉行和子だ。
甲賀市になって初めての「土まつり」が、明日から3日間、県立
「陶芸の森」の伝統産業会館にて開催される。ハセガワ君は、
信楽焼振興協議会の職員でもあるので、とみに忙しそうだ。
弊社も毎年、テーマに沿って趣向を凝らして出展している。今年も
工場長の発案で、若杉さんと二村さんらが取り組んだ。
デザインのみならず大工仕事までこなすと書いた二村さんの日記を
読むまで、「思いついたアイデアは、自分たちで出来て当たり前」
と思っていた私は、命名と設営時に立ち合うくらいだけれど。
展示の演出に使う古木や大木は、いつも人目を引いて好評だ。会社
の山有林だけでなく、社員には、いくつかの山を含む大地主が居る
ので困ることはない。
今回は、並川先生が柿の大木が良いとおっしゃったので、長さ2m
の柿の木2本を調達した。ノコギリを持って多羅尾の山中に分け入
る若杉さんと二村さんは、街育ちと思えない堂に入りようだ。
渦巻き模様を細い溝で繋いだ文様の陶板5枚を、水が流れるように
並べた『観世水』と、鈍い金色の釉薬で、円い陶盤2枚をずらして
重ねた灯り『月鏡』が、見事”優秀賞”に輝いた。
2004.1008