「10日前にこんなのが来てたんですが・・・」と二村さんが差し出
したのは、インドのある会社が『12日に東京へ行く。ギフトショー
で拝見した+gの工場へ行きたい』というメール文だった。

”来るモノ拒まず”だ。何で放っておいたの!?「何の目的か分か
らないし・・」と二村さん。若杉さんの下書きには「東京から遠い
ので、あなたは多くの時間をロスする」とある。閉鎖的思考だ。

遠い行きたいは、その人の尺度によって違う。新幹線で京都まで、
京都から東海道線で15分の石山駅に迎えに行くから到着時刻を知ら
せてくれと、中学2年生程度の英文を送った。

先月末にインドへ出張した弟から予備知識を得るため、電話を入れ
る。「高速道路に象が歩いてる」「いきなりハイテク産業が栄えた
から第一次・第二次産業が無い」そうそう、どちらかというと後の
方の話題をお願いしたい。

この会社が対象とする購買層は、どのくらいいるのか。例えば、イ
ンドの最大手企業TATAグループで働くような人たちだろうか。

営業もいないのに輸出だなんて、商社に入ってもらおう。+gのコ
ピーが中国にあるから、そこから買う方が近いのに。などと大口を
叩いた割に、だんだん後ろ向きな考えになる。

「私は視察を兼ねてN.Yへってお誘いがあったから、インドは二村
さんね。」と半ば冗談で言うと、「いいですよ。インドは行くべき
時に”呼ばれる”そうですから」と意味深な返事をした。

それなら、シリコンバレーがインドに移ったのも聖地が呼んだのか
!?ネットの世界が異次元と繋がっているというウワサも、俄然
真実味を帯びてくるではないか。いつまでも神秘的な国だ。

インドには何の馴染みもない私。カレーでも作って気分だけでも味
わおう。それにしても、来週ホントにいらっしゃるのかしら。

2005.1208