天候が荒れると懸念された年末、長男は友だち3人と自転車で琵琶
湖を一周した。何で今頃!?と各々の家の反応は良くなかったから
余計に、マキノ町の民宿のおばさんの優しさが身に染みたようだ。
ケーイチ君は高価なロード車、あとは通学用とママチャリの編成。
百円ショップで購入したハンドルカバーなどで自転車をカスタマイ
ズし、カッパの重装備もそれなりに格好良くキマったそうな。2度
のパンクと三日間の雨降りを乗り越え、達成感に満ちて帰宅した。
年が明けると、ススキノで新年会をする友人2人から電話があった。
25年前にT君に連れて行ってもらった北海道の秘境の温泉は、今や
超メジャー級になったらしい。彼らは永い年月をこの歓楽街で遊ん
でいたわけでなく、I君の「僕はまた、ここで飲めるようになった
んだよ」という言葉は背景を想像させて、しみじみと喜ばしい。
我が家のお正月は、恒例の百人一首のかるたとり。今年は、いとこ
の子供3人も加わった。様子を見に行くと、すでに終わっている。
ほとんど取れずにいた彼らに合わせて、違うゲームをするようだ。
いとこの長男(中三)が「僭越ながら、説明させていただきます」
と云って皆に教えだしたのは、花札の”コイコイ”だった!
私は僧侶、教職、政治家は聖職と、まだどこかで信じている人間だ。
弁護士の子供が”コイコイ”していいのか。小2の妹まで、揃って
やるらしい。「賭けているの!?」とは恐くて聞けない。
しかし動揺したのは、安藤昇・安部譲二関連の映画や本に接した事
のある私だけで、妹や子供たちは、まるでトランプのセブンブリッ
ジの遊び方を聞くような真面目で暢気な顔つきなのであった。
2008.0108