次男は朝、私の母が作ったお味噌汁に、”出しじゃこ”の頭が一つ
自分のお椀に入っていたことに文句をつけた。
「ボクは、こういう雑なコトがキライなんだよ」あらごめんなさい。
「それにフツー、頭は取るだろ」多少苦くても栄養価は高いわよ。
と母が弁解している。
「言っとくけど、ヒロキのお嫁さんになる人は粉末のダシを使うか、
インスタントにする可能性が高いよ。あなたの言う”フツー”は
ハイレベルだからね」と助け船を出す。
「そうなの!?でもボクは、もっと肌理細かな言動の人を選ぶよ。
お母さんは粗いからな」今度は私にとばっちりが向けられた。
タイムズスクエアを走って横切ったり、使い慣れないハンドバッグ
を路上に落としてしまったりするあれこれを、一応反省する。
久しぶりに、長男と車で出掛けた。
私 「ABS装置って、余計なお節介って感じ」
長男「そんな急ブレーキ踏む時ってあるの?僕はまだ一度も作動し
た事がないよ。それに停車距離が短くなるから安全なんだよ」
私 「でも、自分の思うような動きにならないのが気に入らないの。
同じ理由でターボもキライ」
長男「何か走り屋としゃべっているようだな。
お母さんは出勤の際、時間ギリギリに出て飛ばして行くだろう?
もっと余裕を持って出ないとダメだよ」
晩年まで私の言葉遣いを注意していた父が逝って丸2年。目の上の
たんこぶが取れた気分だったのに、いつの間にか予備軍が出来てい
る。
2008.0228