環境のことを考えない企業は生き残れないというほどの、意識の高
まりようである。『エコプロダクツ2008』を見てそう思った。
リユース・リサイクルなど、ゴミを減らす工夫は分かり易い。
YKKの自然に還る生分解性ファスナーに驚く。
でも、使い終わって土に埋めると、植物が普通の土より良く育つ成
分を施した革の鞄って・・・。アレルギーにならない染料のせいか、
バッグの色はみな優しい色だ。
これが”ブランド””おしゃれ”に匹敵する要素になるのかしら。
確かに欧米では環境を考えた商品の需要が伸びているという。
例えば、樹を植栽しつつ、年間決めた分だけ伐採して製造する家具。
高価格でも、この会社の製品を買うのがステイタスらしい。日本は
欧米の約5年後を追随すると予想されるが、果たしてどうか。
廃車の一部を寄せ集めてリムジン仕様はないだろうと思う。
それに『エコ』と名付けただけの商品、『エコ替え』と言ってまだ
使えるものを回収したり、数回使ったら破けるような『エコバッグ』
もどうかと思う。真贋入り交じっていると感じた。
”企業としてこれほど環境に力を入れている”が広告宣伝だけど、
一般の私に時間をさいてもらっていいのかと恐縮するほど、出光の
社員さんはCO2を減らす牛のエサの話を熱心にしてくださった。
ホンダのF1撤退宣言の翌日の読売新聞に、旭化成の元会長の故・
宮崎輝氏の言葉を引き合いに、「企業精神を支える『健全な赤字部
門』を抱える余力は限界に近づいているのだろう」とあった。
今、例え赤字でも取り組みを余儀なくされるのが環境問題だと思う。
2008.1216