日曜の朝、思わぬ方が思わぬ贈りものを持って来てくださった。

写真の展示会を開催されていた70半ばの男性で、手にはその時私が
魅せられた1枚の写真を額装のまま持ってらした。

モロッコの街の路地だ。ラベンダーがかったブルー。路地全体、
写真一面がその透明な碧さに染まっている。手前に寛ぐ3匹の猫。
人気のない静かな昼下がり。瞬間移動出来そうなほど近くに感じる。

付き添いの娘さんのにこやかな佇まいからも、温かさが伝わった。


月曜日、友だちから金色に光るオーナメントが届く。

クリスマスローズを模っているらしい。『ご存知かと思いますが、
西欧ではクリスマスローズは正しくこの時季に咲きます。日本では
少し遅いけれど』と添え書きがあった。

会社の花壇の手入れをしてくれるブラジル2世のワタナベさんに、
「冬の白い薔薇もいいね」と言う。冬の北海道が好き、つまり寒冷
地や寒色がさらに強まった状態も素敵ですよねという意味で。

「ブラジルではバラ色はバラ色でしかないよ」とワタナベさんは答
えた。ローズピンクのみを指すという意味だ。この会話から、クリ
スマスローズを植えようかという話に持っていくのは骨が折れた。


信楽焼の干支の置物の売上げは、去年より30%以上ダウンしたらしい。

昔から丑・馬・寅は、他の年より売上げが伸びるのが常だったとい
う。近くにJRAがあるから馬年は別としても、来年は寅年なのに・・。

我が家も干支が一回りすると贈答品からはずしたので云えないが。


今年頂戴した新しい名刺を住所録に入れる。去年まで見ず知らずの
方々と巡り会えたご縁。もたらされた時間は、何よりの贈りものだ
った。

2009.1218