何年か振りに参加した、西順一郎先生のMG(マネージメントゲーム)
の集い『なにわMG学会』は、濃い内容で一日があっという間だった。

私がMGの勉強を始めたのは1992年の春だ。それ以来、熱心に通った
のは数年で、あとは時々思い出したように参加するぐらいだった。

MGとMT(マイツール)の勉強をしても、なかなか新しい試みはすん
なりと受け入れてもらえない。常に改革したがる私とは反対に、地
場産業のせいか社員の殆どの人は保守的だった。

これによく似た苦労話を、吉田恵子さんは漫談のように話してくれ
て、私は何度も強く頷いた。

芦田友久さんの「MGをした後は元気になって、帰ると暗くなりの繰
り返しでした」にも頷く。「MGをするのは自分と向き合うこと」が
イヤで、遠ざかっていたのかもしれない。

また「MGを経営に使ったことはありませんが、MGの仲間が何よりの
財産」とおっしゃって、落ちこぼれの私は安堵した。


西先生の”MGの原点は、小林茂(イズム)とドラッカーである”の
講演は、経営に何の縁もなかった私に、難しい言葉や数式を使わず
に”経営だけでなく、生き方”を教えてもらったのだと感じた。

いつの間にかMGの精神が身体に染み込んでいた。だから、いろいろ
な”リスクカード”にも応じられたのではないかと思う。


現在は、社長と工場長とSTRAC表で話し、税理士の先生もMGを勉強
している方に来ていただいている。諦めないで良かった。否や、
MGの温かくおおらかな思想に、魂が自然と求め続けたのだと思う。

背筋が伸び、原点に立ち戻った気がする貴重な一日となった。

2011.0129