京都へ4回、東京へ1回行く師走の始まりの一週間。今日の暦に
”大雪”とあるが、気候と二十四節気の隔たりに戸惑う暖かさだ。
今年の会社創立記念式は、勤続30年のSさんと勤続25年の工場長が
いて、年数の重みが感慨深かった。
茶道の稽古日に、申し込んでいた干支の茶碗が届いた。龍に数人の
唐子の絵柄が可愛くて、子どもたちへの想いと重なる。お正月の楽
しみが増えた。
リスの絵柄のスカーフが好きで毎年秋にするが、一度は帯揚げに使
ってみたかった。午前に、信楽の山の中に工房を持つFさんを訪ねる。
大阪の方が近々、近所に”徒歩民宿”なるものを開業されるらしい。
ランチは友だちと待ち合わせて、旧大津公会堂へ。むかしコンサー
ト会場だったここは、今や改装されて飲食店街になっていた。友だ
ちとは30年来の仲だけど、話題は年々刻々変化する。
お歳暮のご挨拶にもまわる。『お歳暮を贈る人のいる有難さ』を思
うなんて、若い頃にはなかった感情だ。
京都から新幹線で東京へ。ジェフリー・アーチャーの小説の下巻を
読み終えて顔を上げると、窓に冠雪の富士山が正面に見え息を呑む。
展示会『JAPAN SHOP』の説明会を終えて、Facebookの
”プラスガーデン”ページの作成依頼に行き、帰りに野見山暁治展
が開かれているブリジストン美術館に寄る。
数年来のエッセイファンなので、一度絵を見てみたかったのだ。
常設展示のシスレーやモンドリアンの絵が、朝、読んできた小説の
時代と同じで、読後感の余韻がいっそう増す僥倖に恵まれた。
2011.1207