会社の新年会は『牡蠣食べ放題・鳥羽一泊旅行』で、総勢20名が金
曜日の午後三時半に出発した。
民宿は貸切のためアットホームな雰囲気で楽しめた。大きくて太い
プリプリの生牡蠣が美味しいのはもちろんだろうが、先月牡蠣にあ
たった私は、伊勢海老とヒラメの刺身、牡蠣フライを堪能した。
翌日は朝九時に宿を出て、伊勢神宮内宮を参拝する。静かで清らか
な五十鈴川を見ながら宇治橋を渡ると、そこはすがすがしい空気に
満ちていて、神の世界に入ったと感じる。
樹齢数百年の杉や檜の大木を仰ぎ見ると、自然と背筋も伸びる。
日曜日の今日は長女のプレゼントで、びわ湖ホールでの『ウィンナ
−・ワルツ・オーケストラ 宮殿祝賀コンサート』を聴きに行く。
煌びやかなタイトルに合わせて、近頃は出番の無かったピンク色の
地に金糸刺繍の帯を締めた。華やかな色をまとうと気分も染まる。
コンサートは、オーケストラ・バレエ・声楽などの西洋音楽をおせ
ち料理のように鏤めた、新年に相応しい内容だった。
秀逸だったのはアネータ・ミハリョーワのソプラノ。「春の声」と
「歌劇ホフマン物語から”人形の歌”(オランピアのアリア)」は、
聴き入り眼が離せないほど素晴らしかった。
昔、長女の習っていたバレエの先生が「レッスン曲をテープで流す
時と音大生にピアノを弾いてもらう時では、明らかに生徒の踊りが
違う」とおっしゃったことを、軽やかなワルツを見て思い出した。
バレエは一つの物語を全編通して観たい。
明るく充実した年初めの一週間が、今年一年を占っている気がする。
2012.0108