いつの間にか、大阪に日本一高いビルが出来たと。
高い所が好きなわけじゃないのに、何故か『あべのハルカス』に行
きたくなって、大阪生まれの友だちを誘って行ってみた。
五階のマンションに住んでいた時には、ベランダから下を見ると足
がゾワゾワしたのに、地上300mから天王寺動物園を見下ろしても、
ちっとも怖くない。飛行機から見る感覚と同じだった。
阿倍野の起爆剤にしては、もう翳りが出ているらしい。当初の予想
よりもう早、来場者数が少ないとのことだ。展望台で10分も過ごせ
ば充分だ。吹き抜けの59階でもっと何か出来ればいいのにと思う。
通天閣の周りは、昭和の賑やかなイメージとは違っていた。
“昔は歩けないほどごった返していた商店街も、今はボーリングを
して遊べます”という、自虐ネタのポスターの数々が貼ってある。
朝からお酒を飲んだり、当てもなくふらふらしているオジサンたち
は何処に行ったのか。お近づきにはなりたくないが、何だか寂しい。
その一週間後は、四年ぶりの女子会だった。
東京と京都で、それぞれ着物の着付け講師をしている2人と温泉へ。
『女将サミット』という課題なので、私も紺の夏大島に、波飛沫柄
のレモン色の帯を締める。
片や、補整は必須。片や、補整は無用とのご進言。出来上がりは、
両先生とも美しいので、着こなせばどっちでもいいんだと思った。
夏の着物下着には、UNIQLOの「エアリズム」が抜群に良いと、揃
って言う。帰ったら早速買いに行こうっと。
細切れの夏休みでも、リフレッシュ出来て幸せだった。
2014.0806