薔薇の香りが恋しいので、会社の帰りに買おうと数日思い続けてい
たら、芦屋のお客様に、教材の残り物だからと黄色の薔薇をバケツ
に一杯いただいた。
そんなこともあって、近頃の私は直感に従って行動している。
今日の京都での森田真生の講演は、なぜかハナから諦めていた。
代わりに、東近江市に行こうと思った。
案の定、朝、携帯電話のメールでアルバイトの1人が休みと知らさ
れて、“かまーとの森„に出勤する。京都に出掛けていなくてよか
ったと思いながら...。
忙しいランチタイムが終わると、意外にも二村さんが「あとはやれ
ます」と言ってくれたので、最初の予定どおりクルマを走らせる。
去年の春、ファブリカ村の北川さんが信楽まで来てくださったが、
私は話も出来ず、そのままになっていたのが気掛かりだった。
東近江は、馴染み深い近江ちぢみ、すでに遠い存在となってしまっ
た蚊帳や近江上布の産地だ。機織りと共に育った北川さんと、信楽
焼製造業のうちとは、多くを語らずとも分かりあえるものがある。
帰り道に大凧会館に寄る。春の風物詩になっている大凧が目当てで
はなく、朝刊に載っていた?鈴鹿墨?の展示を見たかったからだ。
良い墨を擦る時の、硯の上を滑らかに動く感触を想像した。
濃く擦れば黒色だが、水の薄め加減でピンク・青・紫になる三種類
の墨は、いまや定番となっているのかしら。
「来年のギャラリーは何をしていくか」、80%は未定だ。
せいぜいアンテナを張って、オモシロイモノを見つけようと思う。
2014.1108