身内で、津市にある東洋軒・本店で食事する。私は初めてなので楽
しみにしていた。建物も調度品も重厚で、クラシックな造りだった。
日頃、食事の際に動き回る1歳9カ月の孫が、私の膝の上で大人し
く食べ出したので驚く。それは南瓜のポタージュスープや鮭のポワ
レが美味しかったせいかもしれない。雰囲気を察したのなら大した
ものだけれど。
名物のブラックカレーをランチに付けてもらった。食後に、パンフ
レットで川喜田半泥子がこのカレーをプロデュースしたことを知る。
『写真・書画・茶道・建築など多彩な趣味を持ち、陶芸で有名に』。
しかも津市に点在する百五銀行、この頭取でもあったなんて、そう
とうイケてる人だったに違いない。
次はひとりで美術館へ行って半泥子と向き合いたい。そして一人で
ランチをして、飲めなかったスープを味わおうと思う。
家に帰ってから、孫の子守りを2時間もすることになった。屋外で
遊ばせて欲しいの要望に応えて、着替えてスポーツの森へ行く。
さわやかな秋風の吹く午後、かつて私にもこんな風に時間がゆっく
り流れていたことがあったなぁと懐かしく思う。
と思ったのもつかの間、自分の子どもの時はのびのび遊ばせていた
けれど、孫は勝手が違う。怪我をさせてはいけないと思うので、と
ても永い時間に感じた。
3度目の台風の到来が懸念されていた3連休、信楽は秋の陶器祭り
が予定通り行われた。かまーとの森も、本日は『はたみすず展』の
最終日にあたり、天気の恩恵にも与って大いに賑わった。
2018.1008