店舗は盆の9連休を3日づつ、前半営業、中間は休業、後半営業と
した。中3日は台風10号の到来で、骨休めにもちょうど良かった。
ただ墓参りとお寺の用事には影響があって、こんなお盆は珍しいと
皆は言う。お寺に行くと知らない顔の人が多くなっていて、"世代
交代はここにも"と思った。母なら尚更だろう。
時間があれば、私だって美味しいものが作れる。長女と次男は旅行。
長男だけが帰っているので、ご馳走してあげたい。
沸騰した油を斜め切りの青ネギに掛ける。干しエビの戻し汁とオイ
スターソース・レモン汁・おろし生姜を混ぜる。固く茹でた中華麺
に全て入れ、香菜・セロリ・トマトを飾る。長男と私の好みだった。
Hさんから盆直前が初出荷の、形が素晴らしい大粒の葡萄をいただ
く。みずみずしくて甘い。甲賀町にこのような農園がありました?
なんでもHさんの高校の時の先生がご夫婦揃って早期退職され、農
業学校で学ばれたのち葡萄作りを始められたとのこと。
「あえて大変な道にすすまれたので驚く」とHさんは言うけれど、
止むに止まれぬ思いで動くのは幸せなことだ。人生をかけるものが
見つかって、それに向かってすすめるのは稀だと思うからだ。
地元の納涼祭へも長男と行く。『かき氷』の係になった主人は、家
族が誰も来なければ淋しい思いをするに違いない。
櫓と提灯の明かりのなかで、私が小学一年生の時にやさしく学校へ
連れて行ってくれた当時六年生だったチエミちゃんを発見する。
たまたま実家に帰省していたチエミちゃんと、近況を語り合った。
お盆休みには、懐かしい時が蘇る要素があちこちに潜んでいる。
2019.0818