12月に入り、長男が居間の押し入れを片づけたのをきっかけに、
『捨てる』作業に勤しんでいる。

薬箱も薬入れの引出も期限切ればかり。我が家は、絆創膏以外ほと
んど使わないことが判明した。長男は、祖母がため込んだ非常灯の
8個のうち7個を捨てた。もう針を持たないだろうと針箱を捨てた。

息子たちの好きだったウルトラマンと仮面ライダーのフュギアは、
一瞬残しておきたい気持ちになった。が、汚いおもちゃに見えだす
とためらいは無くなる。

その目を持ったまま、開かずの物置に手をつける。ブリキの衣裳箱
を開けると、妹の15歳・私の20歳の服が綺麗に納められていた。

すっかり忘れていたワンピースに懐かしい時代が蘇るが、着ること
はない。丁寧に編まれたセーターも惜しいけれど、全く要らない。

編み物・人形・アートフラワーなど、師範の免状をいただくまで習
った私の母親世代。熱心だった分だけ、処分する作品も多いだろう。

捨てて良いものか思案するのは結納の箱だ。妹の分もある。大きな
箱が幾箱も。かさばる中身は熨斗紙、三方台、水引の鶴亀などだ。
水引は羽子板に作り直すとネットに載っているが、その羽子板は飾
らない。処分は神社に納めるとあって、ここで手が停まる。

バスタオル、シーツ類、布団、足ふきマット、下着、ねまき、風呂
敷、手ぬぐいの新品は、積まれた順に歴史となっている。これらと、
更に奥にある数箱の衣裳ケースの処分は次回にしよう。

ここ一年間の生活で必要としたモノ以外は、無くても不自由しない
のではないか。それは案外、多くない。

2019.1208