左手の親指が痒くて、目を覚ます。
二日前に大きな蜂に刺されたからだ。今まで、小さな蜂は軍手で掴
んで逃がしていたけれど、その日の蜂は体長5cmはあった。なの
で包むようにはいかなくて、チクっとやられた。
マスクが暑苦しいのか、刺された不安感か。とりあえずアナフィラ
キシーショックが出るかもしれないとソファで横たわる。二村さん
が調べながら「水で洗うと良い」と言い、氷嚢も作ってくれた。
そうこうしているうちに、何ともなくなった。翌朝、登山が趣味で
教師のアッちゃんに会った。何の蜂か知りたいと話すと、黄色の縞
のスズメ蜂では無い事は分かった。それは本能的に避ける色合いだ。
お尻が丸くて大きい黒色のクマ蜂だった。「スズメ蜂より毒性は低
いが、どちらにせよ蜂は捕るものではない」と諭された。まあな。
「私は蜂に刺されたことはないけど、ムカデに刺されて腕が丸太ん
棒、手はグローヴのようになったことはあるよ」と言うので、ムカ
デの毒には熱い湯をかけると良いと教える。
昔、仰向けに寝ている顔の上に、何かが触れたと思った瞬間、眉間
に痛みを感じた。手で払いのけるとムカデだった。すぐに熱いシャ
ワーを浴びたら、腫れもせず小さな赤点が2つ残るだけで終わった。
去年は、かまーとの森によくカメムシが入って来ていた。
「ここにいる!」と訴えるお客様に、素手でつかんで逃がしている
と驚かれた。そっと掴むと、匂いは手に付かないものだ。もし付い
たとしても、私はパクチー(香菜)好きなのでへっちゃらだ。
2020.0528