梅雨明けから、いきなりの夏日が続いている。カタログ撮影には相
応しい天候だ。美容室をお借りして3カットを撮る。
去年のカタログは、イメージ写真に情報量の多いことが気になって
いた。例えば、リビングに置く植木鉢の商品写真に本棚や照明器具
が多く映り込んでいるといったことだ。シンプルなページがあって
もよい。今年は撮影に同行しようと思っていた。
「小物を配置しないと構成が難しい」と言う意見と折り合って、納
得のいくカットが撮れたと思う。
翌日は大阪へ行き、納品先の社長にお昼をご馳走になる。ちょうど
来ていたMさんも一緒に、私と二村さんの4人がクルマで移動した。
かまーとの森の開業当初に手伝ってくれた頃、独身だったMさんは
今や5歳と3歳のお子さんがいるそうだ。Mさんの膝のサポーター
に気づいて二村さんが尋ねると、「蝉捕りに行く途中でマンホール
に落ちた」とおっしゃる。そんなことってあるの?
管轄の市によると、50年以上経ったマンホールなので劣化が進み、蓋
ごと落下したとのことだ。靭帯を損傷したのに「近くに蝉がいるよ」
と子どもは促したそうだ。万に一つの事は、大人でも想像できない。
刺身と天婦羅・出汁巻き卵・お味噌汁・ご飯、フリードリンクが付
いて680円(税抜き)に驚く。大阪でも特に物価の安い地域らしい。
御膳を運ぶ店の人に「これが一人前ですか?」と尋ねて笑われた。
「安ぅー」と呟くたびに「なのに豪勢で美味しいですね!」と、す
かさず二村さんがフォローしてくれた。「大阪はすごいなぁ」と感
想を述べると、ご馳走してくださった方も満足げだった。
2020.0808