恒例の京都の展示会が先週行われた。1社につき初日は1名、二日
目は2名と来場社の人数を絞った事と、出展社間の通路を通常より
広くした事で、スムーズな人の流れが確実な取引を可能にした。
全体の売上が、前年比来場社30%減、売上20%減とコロナ禍では
優秀な結果になったのは、昨年かつてない盛況を呈した園芸業界
の小売店が、今春の商材を確保するために来られたことに尽きる。
プラスガーデンも明るい色調の植木鉢を中心に売上が伸びた。
「この状況下、少しでも明るい店舗にしたい」と言うバイヤーの気
持ちの表れだ。良い成績で無事に終わりほっとしている。
『生徒を大阪組と甲賀組に分け、茶懐石は無しで濃茶と薄茶のみ』
の初釜を先生が催してくださった。すでに年始気分は遠のいた今週、
皆はいつもより華やかなきもので先生宅に集った。
『月』の札を引いた私は、主客の座に治まる。花びら餅の牛蒡の香
りが柔らかい。濃茶の銘は小山園の"松花の昔"だった。薄茶の茶碗
に、椿・おかめ・寿の字・熊手などふさわしい絵柄が続いた。
先生はピンク色から薄紫色の暈かしの綸子をお召しだ。大阪万国博
覧会の時に振袖姿で要人に茶を点てたという、先生の娘時代が垣間
見える気がした。
土産に頂戴した巻き寿司が抜群に美味しかった。椎茸と卵と胡瓜が
ぎっしりと詰り飯の量は極わずか。ネットで店を調べ手帳に控えた。
記念写真を先生へ送る際、真っ先に巻き寿司の感動を伝えたかった
けれどそうもいかず、招いていただいた御礼・立派なお道具と設い
や茶菓子の感想などを、頑張って書き連ねる。
2021.0128