京都駅から乗ったタクシーの運転手さんが「いやぁ、日本人で良か
った」と私たちを歓迎した。かなりの外国人が観光に訪れているら
しい。「月曜日から、中国人の団体旅行が解禁になりますね」と拍
車をかけた。運転手さんのボヤキを聞いているうちに到着する。
盆休みの始まった土曜の夜、主人の友だちの誘いで、京都・烏丸御
池近くの和食屋で数人と暑気払いの食事会をした。
翌日も仕事だ。そんなに気は抜けないが、鮎と松茸の吸い物と冷酒
『九頭龍』で、来た甲斐があったと思う。二軒目で頼んだ洋酒が蓋
付きだったので珍しく思い撮影。それ以降は、殆ど覚えていない。
14日からの休みに合わせたように台風がやってきた。子どもたちが
孫を連れて帰ってきたので、まだ天候がマシな時に、土山町の大型
プールへ遊びに行った。ここへ来るのは20年ぶりのことだった。
三度三度の食事の世話と、台風で省略されたお盆の行事もこなす。
そして、朝から晩まで孫にまとわりつかれて辟易する。だが「子育
て期は人生の花」と同様に、幼い孫と過ごす時間もまた貴重なのよ。
中学生になると忙しくなるからと、近所のオバちゃんに諭される。
盆休み明け、お茶の稽古へ行った。まず、五人で『軸荘付花月之式』
をする。軸の紐を白菊扇で挟み釘にかける動作が、かっこいい。
次は、七人で『花寄せ』をした。花台に皆が持ち寄った草花が置い
てある。「十種香札」の小さな白木の札を、末客が札元になり一枚
づつ絵柄を読み上げ、その順に活けていく。私は籠にあたったので、
矢筈薄と金水引、ピンク色のハブランサスで華やかにした。
緑色のもみじが描かれたガラス碗で薄茶をいただいて、自分を労う。
2023.0818