朝早く、家からクルマで36分の鈴鹿市の椿大神社へ、ひとりで行く。
こっち方面には土地勘があると思っていたのに、間違って伊勢自動
車道へ入ってしまう。30分のロスをして神社に到着。
ここへ来たのは、お香の先生が「鞍馬山へ行って元気になるのは龍
神様に愛されている証拠。椿大神社も龍なので、是非お参りしてく
ださい」とおっしゃったからだ。
広い境内の、猿田彦を祀る日本最古の神社だった。
『かなえ滝』で手を濡らす女性がいたので、私も手を代わる代わる
滝に入れてみた。冷たくなくて、柔らかな感じの水だった。
松下幸之助が寄贈した茶室・『鈴松庵』でお茶をいただく。誰もい
ない暖かな茶室。主菓子の銘は"下萌え"。静かな時間を満喫する。
それに飽きると、茶道教室の皆にLINEで写真を送ったりした。
後日、お香の先生も一緒の『お絵描き教室』で、参拝の報告をする。
『鈴松庵』は、普段、待合席も満席になるほどの人気だそうだ。
私は龍が描きたい。青と金の混じった龍が舞い上がっていく図案が
浮かんでいたから。「紙は横にして」と先生が指示された。
「空高く飛んでる様子は、しっぽを描かなければいいのよ。」
龍の持つ玉は何ですか?「潮満玉と潮干玉です」と漢字を書きなが
ら教えてくださった。玉の意味は知らない、たいていは一つの玉を
持つ絵が多い。けれど両方持たせることにした。赤色と黄色を塗る。
そして「皆んなに金の粉をふりまく龍なの」と言いながら、鱗の上
に金色を塗った。鞍馬でも椿大社でも肉眼では終ぞ見なかった龍だ
けど、描き終わると、何だかすっきり気が済んだ。
2024.0218