朝、Facebookを開けると、修善寺に住む知人が、オートバイで琵琶
湖に来て食事をしている写真が載っていた。どういう日程か分から
ないけれど、滋賀県に来ているのだから声をかけずにはおれない。

「今日はどこへ行く予定?」と入れると「伊勢神宮」の返事。友人
とふたりで三泊四日のツーリングらしい。信楽の位置が分からない
というので、大津→信楽→伊勢のルート案内を送る。少しの寄り道
で、直接行くのと大差無いことを示すと、来てくれることになった。

そんなに経っていないと思うのに約30年ぶりだった。会えば一瞬で
昔に戻るのは不思議なことだ。その瞬く間に、彼は結婚して子育て
をして、三年前に奥さんを見送った。私は、少しでも悲しみが和ら
いだらいいなと思っていたのに、「奥さんは素晴らしい息子さんを
遺してくれたね」と言って、彼をさらに涙目にさせてしまった。


自分が他人に宛てた手紙を、24年ぶりに読むことがあるだろうか。

重油の営業で来られていたヤナギさんが、奥さまとかまーとの森に
ご来店くださった。私が出したH12.5.11付けの手紙を携えて。

2006年に重油によるトンネル窯の焼成を止めたので、約18年ぶりに
お会いすることになる。今はガス焼成のシャトル窯を設置した工場
を案内し、茶室になった重油タンクのなかを見てもらった。

ヤナギさんは同世代。今年、孫が二人増えると嬉しそうだった。

手紙を読むと、その頃の私がいた。今から思うと「のんびり遊べて
良かったね。今は当時の三倍ほど働いているよ。あんな仕事で給与
をもらっていたシワ寄せがきてる感じだわ。子育ても、その生活も、
周りの人のおかげだよ」と、過去の自分に話す。

2024.0528