毎年七月恒例の展示会に今年も出展した。
大きな工場の特性を活かした商品を作るべきと、新工場長になった
二村さんの先導で、8号・10号サイズの植木鉢を中心に新製品を作
った。従来品は、明るい黄色とトルコブルーなどの新色を追加した。
花瓶の問い合わせが多いので、花瓶の口の部分のアタッチメントを
商品化した。面白がる若い女性バイヤーはいらしたが、年配の社長
は「売れる場面が全く想像できない」と苦笑いされた。
灼熱の暑さのせいか、二日目のお客様は少なかった。
地元の神社の祭りで、博多に住む孫たちが帰省した。E(小2男児)
が、展示場から帰宅した私に自作の"謎の将棋ゲーム"を強要する。
まずEの提示する点数の範囲で、私が駒を選ぶ。その布陣を見て彼
は自分の駒を選ぶ。そしてEひとりが対戦する。たいがい僅差で私
が勝ち、前回より高い点数を提示される・駒を選ぶを繰り返すのだ。
ついに1000点を越える。しかし王将は1200点なので、まだ選べない。
って、王将が要らないとは本末転倒ではないのか。カッコいい動き
は角行と飛車、それより上は「ト」という考えのようだった。Eの
戦いに王将は重要でないのだ。なら、何で高い点数にするのかな。
午後九時。櫓をぶつけ合う神事が大原祇園のクライマックスだ。
今年は当番で主人が参加する。太鼓を敲く小学生と組むので、二人
を団扇で煽りながら、寺から神社まで付いて行った。最後の神事を
終えた境内でロウソクを拾う。その先に光るモノが・・。時計だ。
「落とされてませんか?」と、近くの人から聞いて回る。
「あっボクのだ!」と手に取ったのは、まさかの主人だった。
2024.0728