気功教室・地元組の忘年会が近所でささやかに行われた。総勢14名。
私は初めての参加だった。会費を払ってから自由に席に座る。
皆が揃って乾杯したあと、紙が配られた。幹事の一人、Sさんが作
った大根の重さを当てる催しに使う紙だった。数値の一番近い人が
大根をもらい、二位の人たちにはそれぞれ白菜と葱が贈られた。
次から次へと家庭料理が運ばれて、和やかに歓談する。食後はジェ
スチャーゲームをした。皆、大笑いで答える。幹事Hさんのオカリ
ナの演奏を聴き、幹事Sさん手作りのクッキーとパンをもらった。
最後に、欠席者の食事代を割って235円づつ徴収される。次いで各
自の飲み物代も。「足して払う」や「釣りは要らない」は、許され
なかった。なぜなら幹事二人はキャリアある元銀行員だから。集ま
った千円札と小銭をものともせず、テキパキ計算し店に支払われた。
茶道教室の先生が、「知り合いの先生から教室を閉めるにあたり、
道具をお譲りしたいとの申し出があった」とおっしゃった。
大きなモノは、三面が四幅の書の屏風だった。稽古仲間は皆、置く
ところが無いという理由で断った。山田さんと私は、かなり達筆な
ので捨てるに忍びなく、保管場所を検討した。ほどなく、山田さん
の友人の大学教授のおかげで、書は『細井広沢』作と判明した。
名前がわかると調べるのは簡単だ。そうこうするうち、山田さんの
お母様が書を習われていて、「広沢の直筆が見られるなんて!」と
感激されたらしい。引き取り場所が見つかって、一件落着した。
茶道具はくじ引きで、皆で分けた。茶室があるからと、特別に紫色
の毛氈をいただいた。だが、再び茶会を催す元気が出るだろうか。
2024.1128